梶山内科クリニック|京都市下京区西七条東御前田町の内科・糖尿病内科・循環器内科

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糖尿病の食事療法について

糖尿病の食事療法について

糖尿病の食事療法は、血糖値のコントロールを目的としており、適切なエネルギー摂取、栄養バランスの取れた食事、規則正しい食習慣が重要です。特に2型糖尿病では、食事と運動による生活習慣の改善が治療の基本となります。

  1. 糖尿病の食事療法の基本原則

糖尿病の食事療法では、以下の5つのポイントを意識することが重要です。

適正なエネルギー摂取

  • エネルギー摂取量は個人の体格や活動量に応じて設定
    • 目安:標準体重(kg× 2530 kcal(軽労作)
    • 標準体重=(身長m² × 22
  • 過剰なエネルギー摂取を避け、適正体重を維持する

栄養バランスの良い食事

  • 三大栄養素の適正な比率
    • 炭水化物:5060
    • 脂質:2025
    • タンパク質:1520
  • ビタミン・ミネラル・食物繊維を意識した食事が重要

食後の急激な血糖上昇を防ぐ

  • GI(グリセミック・インデックス)食品を選ぶ
    • 玄米・全粒粉パン・そば・大豆製品・野菜など
  • 食物繊維を多く含む食品を摂る
    • 野菜・海藻・きのこ・豆類は血糖値の上昇を抑える

食塩・脂質の摂取制限

  • 塩分は16g未満を目標
    • 高血圧や腎症を予防
  • 飽和脂肪酸(動物性脂肪)を減らし、不飽和脂肪酸(魚・オリーブオイル)を適度に摂取

規則正しい食習慣

  • 13食を規則正しく摂る
    • 食事間隔を一定に保つ
    • 朝食を抜かない(血糖スパイク防止)
  • ゆっくりよく噛んで食べる
    • 満腹感を得やすく、食後血糖値の急上昇を防ぐ
  1. 糖尿病に適した食品と避けるべき食品

積極的に摂るべき食品

  • GI食品:玄米、雑穀米、全粒粉パン、そば、大豆製品
  • 食物繊維が豊富な食品:野菜、海藻、きのこ、豆類
  • 良質なタンパク質:魚、鶏むね肉、大豆製品(豆腐・納豆)
  • 不飽和脂肪酸を含む食品:青魚、オリーブオイル、ナッツ類
  • 乳製品(低脂肪):ヨーグルト、チーズ(適量)

控えめにする食品

  • 白米、食パン、うどん、じゃがいも(血糖値が急上昇しやすい)
  • 果物(糖分が多いため、適量に抑える)
  • アルコール(血糖値の変動を引き起こす)
  • 加工食品・インスタント食品(塩分・脂質が多い)

× 避けるべき食品

  • 砂糖を多く含む食品:菓子パン、ジュース、ケーキ、アイスクリーム
  • 脂質が多い食品:揚げ物、ラード、バター、加工肉
  • 塩分が多い食品:カップ麺、漬物、スナック菓子
  1. 糖尿病における食事の工夫

食事の順番を工夫

「ベジファースト」として、野菜から食べることで血糖値の急上昇を防ぐ。

  1. 野菜・きのこ・海藻類(食物繊維が多い)
  2. タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品)
  3. 炭水化物(ご飯・パン・麺)

食事の量をコントロール

  • 腹八分目を意識
  • 小皿に盛り付ける(食べ過ぎ防止)
  • 間食は低糖質のものを選ぶ(ナッツ・ヨーグルトなど)

外食時のポイント

  • 主食は「玄米」「そば」など低GIのものを選ぶ
  • 揚げ物より焼き物や蒸し物を選ぶ
  • スープは塩分が多いため控えめにする