梶山内科クリニック|京都市下京区西七条東御前田町の内科・糖尿病内科・循環器内科

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GLP-1受容体作動薬の種類と特徴

GLP-1受容体作動薬の種類と特徴

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬は、2型糖尿病の治療薬の一種で、血糖値の低下や体重減少を促す作用を持つ薬剤群です。現在、GLP-1受容体作動薬には、注射製剤と経口製剤2種類があり、それぞれの薬剤には作用時間の違いがあります。

  1. GLP-1受容体作動薬の分類

GLP-1受容体作動薬は、作用時間の長さによって大きく3つに分類されます。

分類

代表的な薬剤

投与方法

作用時間

短時間作用型

エキセナチド(バイエッタ)

1日2回注射

短時間(約24時間以内)

中間作用型

リラグルチド(ビクトーザ)
セマグルチド(リベルサス:経口)

1日1回投与

24時間

長時間作用型

デュラグルチド(トルリシティ)
セマグルチド(オゼンピック・ウゴービ)

チルゼパチド(マンジャロ・ゼップバウンド)

1回注射

1週間以上

  1. GLP-1受容体作動薬の特徴

(1) 短時間作用型

 エキセナチド(バイエッタ)

  • 12回投与
  • 作用時間が短いため、食後血糖の改善に特化
  • 体重減少効果はあるが、12回の注射が負担
  • 消化器症状が比較的強い

(2) 中間作用型

リラグルチド(ビクトーザ)

  • 11回投与
  • 食後血糖だけでなく、空腹時血糖も改善
  • 体重減少効果が期待できる
  • 心血管疾患リスク低減効果が示されている
  • 副作用として、悪心や胃腸障害が多い

セマグルチド(リベルサス:経口)

  • 初の経口GLP-1受容体作動薬
  • 空腹時に服用し、30分間は飲食を避ける必要あり
  • HbA1c低下効果と体重減少効果が高い
  • 副作用(吐き気、胃腸障害)が比較的多い

(3) 長時間作用型(週1回投与)

デュラグルチド(トルリシティ)

  • 1回投与
  • 空腹時血糖・食後血糖の両方を改善
  • HbA1c低下効果が比較的高い
  • 体重減少効果あり

セマグルチド(オゼンピック)

  • 1回投与
  • HbA1c低下効果と体重減少効果が非常に高い
  • 心血管疾患リスク低減効果が示されている
  • 副作用として胃腸障害がやや強い

チルゼパチド(マンジャロ)

  • 1回投与
  • GLP-1受容体作動薬とGIP受容体作動薬の2つの作用を併せ持つ
  • HbA1c低下効果と体重減少効果が高い